博多の地で下着を製造販売し続けて25年。ある日、ハンデを背負う一人の女性との出会いをきっかけに「体が不自由でも一人で着れる下着」「幸せになる下着」を作ろう!と思い立ちました。女性としての喜びを忘れない、その思いを下着に託しつつ我が人生も彩りたい、そんな日々を綴ります。

2009年11月05日

出逢い橋

博多の街の真ん中を 那珂川がゆったりと流れています。

  日が落ちてくると 粋なご人たちで大いに賑わう中洲の辺りには
  趣きあるベンチなどを配した幅広の橋がかかっていまして
  誰が命名したのか 名前を ”出逢い橋” といいます。

ある日の午後 私は急ぎ足でこの橋を歩いていたのです。

ふとすれ違った初老の紳士が
  歩きながら何度も私を振り返るので
最近 記憶力というものに自信をなくしてしまった私は
  きっと知人だと思って立ち止まりました。

  「あのう 私 どちらかでお目にかかりました?」 と苗字を名乗りました。

もしかして失礼があっては と気になったからです。


そうしたら
  「いえ あの 失礼しました 私はお目にかかっていません。
   
   ここが 出逢い橋 という名前だと聞いていたので。。。
   ああやはり ここは ”出逢い橋” だなと思って。。。」

と 穏やかにニコニコと しみじみ辺りを見渡しながら

   「どうか これからもお元気でいらしてください」

そういって 素敵な笑顔で 丁寧にお辞儀をなさるので

私も思わず   「ありがとうございます」

と 丁寧に頭を下げて  お互いはまたそれぞれの方向へ歩き始めたのです。


    いったいこれは何だったんだろう? 
    そしてあの方は どこの何方?
    何だか 元気をいただいたみたいで 不思議な思い。

まるで映画のような こんなにソフトな優しい”出逢い”
   やっぱり ”出逢い橋” ???


温かで そして不思議な ある午後のことでした。







Posted by 石津純江 at 19:03│Comments(0)
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